中井町農業振興計画

更新日:2022年04月01日

ページID: 727

計画の趣旨

 本町は、神奈川県の南西部に位置する面積約20平方キロメートル、人口約9,500人((注意)令和元年10月時点)の緑豊かな町です。南側に望む相模湾の影響を直接受けることから、冬は暖かく夏は涼しい気候となっており、農業生産においては、温暖な自然環境を利用した少量多品目を特徴とする野菜や柑橘の生産が盛んに行われてきました。
 しかし、近年の農業を取り巻く情勢は厳しく、全国的な傾向と同様に本町においても、総農家戸数が減少するとともに、生産者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加等が課題となっています。
 こうした中、本町においても、より時代に即した実行性ある計画の策定、取組をする必要があることから、農業者との意見交換や住民アンケート等から現状を明らかにし、今後の農業振興を計画的に推進していくための新たな指針として、中井町農業振興計画を策定することとしました。

計画の位置づけ

 中井町農業振興計画は、まちづくりの最上位計画である総合計画に基づく計画であると同時に、他の農業に関する計画の最上位に位置する計画です。本計画は、国、県及び農業関係機関の協力を得て推進します。

中井町第六次総合計画の図

計画期間

 本計画は、令和元年度から10年度までの10年間を計画の期間とし、前期5年間について具体的な事業の計画を示しています。
 農業振興地域の整備に関する法律に基づき作成する農業振興地域整備計画は、本計画の推進に向けた農用地の確保や整備計画を明らかにする5か年の計画として作成します。

中井町農業振興計画の図

中井町農業の現状と課題の整理

 事業戦略を立てる上で有効な手法であるSWOT分析のフレームを活用し、中井町の農業振興に向けた方向性を整理します。

中井町農業の現状と課題の整理についての図
方向性の検討の視点の図

農業振興に向けた方向性と施策

強みを生かし、好機を勝ち取る

  1. 就農者の受け入れ
     就農や定年帰農を志す人材を積極的に受け入れるため、中井町が新規就農や定年帰農者を受け入れる町であることや受け入れ対象となる人材の条件、中井町の生産環境や利便性等を発信し担い手の確保に結び付けます。
  2. 中井町の農業ファンの拡大
     町の農産物の消費を拡大するため、農産物直売所等のPRを行うとともに、出荷者を対象とした農薬の使用に関する情報提供などの安全・安心な農産物の確保に向けた対応を推進します。

強みを生かし、脅威を機会に変える

  1. 生産性の向上に向けた取組の実施
     労働力不足への対応として、既存農家を保護しつつ、集落営農組織の整備、共同利用機械の導入、共同作業の実施など、生産性の向上に向けた取組を検証・実施します。
  2. 農業団体のリーダーシップの発揮
     共同出荷における単価の安定を目的に選果・出荷基準を徹底し、供給先からの信頼が得られるよう部会規約の改善・徹底等について農業者と検討を行い、農業団体に対し改善・徹底を要請します。
     また、新規就農者が販路の一つとして共同出荷に取り組めるよう、新規就農者の生産部会への加入に向け、面談の場の確保や積極的な受け入れの実施について農業団体に要請していきます。

機会を活かし、弱みを補う

  1. 町内における農産物ニーズへの対応
     地産地消の推進に向け、生産者に身近な町内における農産物の販売を拡大することを目的に、県道秦野二宮線など町内の企業に勤める方や、町外の消費者ニーズを取り込める場所に農産物直売所を確保することなどを検討します。
     また、直売所等を活用し、町内外にPRを行います。
  2. 就農支援対策の充実
     新規就農者や定年帰農者が円滑に就農し経営を開始できるよう、耕作放棄地の解消を含め就農に向けた支援策を充実します。
  3. 補助労働力の確保
     高齢化等による人手不足に対応し、農業経営者における補助労働力の調達支援を目的に、農業人材バンク機能の整備について、農業関係機関等とともに検討を行います。
  4. 農政の実施体制の充実
     農業振興に関する各種施策の推進において、JA等の関係機関と連携・分担を行うことにより、農政の実施体制の充実を図ります。
  5. 農振農用地の選択と集中整備
     高齢化や担い手不足により荒廃した農地が増える中、農振農用地としての利用を継続する農地を選択し、農地を確保していきます。
     また、秦野中井インターチェンジ周辺は、地域経済活性化を目的とした土地区画整理事業の手法による産業系土地利用と農振農用地範囲は生産性の高い農地整備を併せて検討します。

弱みから予測されるシナリオから逃れる

1、有害鳥獣対策の強化
 被害の拡大が深刻となっている有害鳥獣への対策強化を図るため、近隣市町の有害鳥獣対策関係者と協議し各種施策を実施します。
 また、新たに狩猟免許(わな猟免許等)を取得した町内の有害鳥獣の駆除に従事できる農業者に対して取得経費の一部補助、わな等の無償貸出など各種支援を行うとともに、わな等の実技講習の機会を整備します。

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この記事に関するお問い合わせ先

産業環境課 産業振興班
〒259-0197
神奈川県足柄上郡中井町比奈窪56
電話番号:0465-81-1115
ファックス:0465-81-4676
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