その29 2026年5月 学校を考える原点
学校を考える原点
国内で介護保険が始まるという時期、介護や福祉、助け合いの共同生活や小さな経済の回し方を学ぶため、所属 NGOより欧米各国を約3か月半、回る機会をいただきました。
インターネットの普及していない時代、事前に本や記事などで集めた断片のような情報を頼りに、知り合いのいない土地では、公的機関などから情報を得たり、それこそ電話帳をめくって電話をかけ、面会や見学を繰り返しました。
与えられた機会を可能な限り、街に触れ、人に触れることに費やしました。
パリの公園や空き地で大人たちが鉄の玉ひとつで興じるゲームが、ペタンクといって中井町でも親しまれていることを知ったときは驚きでした。
地域通貨の元となる考えを継承したイサカアワー、環境共生型の共同生活、腰痛を「知らない」介護職の働き方、母国とのつながりが希薄な移民青年への支援など、現地での光と影も目の当たりにしましたし、今なお日本が追いついていない事例も多数あり、今の与えられた役割にも活かされることとなる旅でした。
知り合いが、ロンドンで教頭を務めている支援学校を訪ねました。
この学校には心身に障がいがあったり、学習障害があるため、一般校ではなじめない子どもたちが、次のステップに向け、個別の補習やセラピーを受けられる学校です。
子どもたちも互いに理解しており、いじめられるようなこともないので、ずっとここに通いたいと思っているとのことでした。
その背景には、教師とソーシャルワーカーなどがチームとなって一人ひとりと向き合う取り組みがあります。今でこそ日本国内でも他職種の方が学校教育に携わっていますが、外部から沢山の人が関わり、職員室でわたしが質問をすると、そこにいるみんなが答え出す、という感じで活気がありました。
集団下校をするために体育館に集まっている様子を見ました。
音楽がかかっているかのように子どもたちの声が響いていました。
一人ひとりが大事にされ、また子ども同士も受け止め合って成長する。
そこに先生方を孤立させない、専門職や地域の協力がある。
あの学校で過ごした数時間が今でも学校を考えるときの私の原点になっています。
令和8年度から向こう10年の方向性を策定した「なかい教育ビジョン」に基づき、学校のあり方検討が始まります。
これからの中井っ子をどう育みたいか、中井っ子はどう学びたいか、学校施設の方向性も含め検討してまいりましょう。
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更新日:2026年05月01日